ORANGE diary

日常のファンタジーへと

虹はもうそこにある

キリンのように首を長くして待つってこのことだったんだ、むしろもう待ちすぎて首取れたわ。スポっと抜けたわ。打ち首にあったみたいに首だけそこら辺に私の魂と一緒にごろんごろんしてたわ…。

 


やっっっっと報われた。チケット当たらなくてここ1年腐ってました。譲ってもらえるとか行けなくなったらチケット交換できるってどんなにありがたいことなんだろうって身を持って実感した。

 

 

某バンドさんの話で恐縮です。
10月7日(金)、大きな玉ねぎの下に入りました。

 

 

今回のツアーのコンセプトは(公式ではなくてメンバーの口から発せられたものからの推測になりますが)今まで行ったことのない県に行こう、じっくり曲を聴いてもらうためのホールツアーをしよう、ということでした。必然的に地方に行けば大きな会場はないのでホールツアーになってしまうのですが、それに合わせたコンセプトなのかもしれません。日程は前半、後半と分けられていて前半はまさに某バンドさんが今まで行ったことのない県でのツアーでした。噂されていたのは、その地元の人優先でチケットが当たる。ほぼほぼ噂通り関東の住所で申し込んだ人が山陰や東北で当選することはまれでした。御多分に漏れず、全く当たりませんでした。最初は「どこの県に何回遠征できるかな~」なんて話してたのに、申込みが始まると「おひとり様一回の申込み」で本人確認あり、チケットは電子チケットで座席は当日までわからないという徹底ぶりでどうひっくり返っても誰かに連れて行ってもらうことはできません。日程を消化するにつれ、入ってきた噂だと説明をちゃんと読まずに申し込んだ人、突破できると考えて第三者が入場しようとした人、本人確認あるライブって知らずに転売で入ってきた人、みんな見事に会場入り口ではじかれて入場することができなかったそうです。空席になってしまうので(二重販売になるので当日券でも販売不可)本当に勿体ない…。実際結構空席あったみたいです。

後半の日程は北からホールというホールを回って降りて来て、現在発表されている日程だと一番西で兵庫県なのでこれからもうちょっと西まで行くのかな?最初の日程で九州まで行ったからこれで終わりなのか、追加追加の発表なので全然どうなるかわからないけど…。

 


私は前半日程の日比谷野外音楽堂に外れた時点で腐りました。都民なのに当たらなかった。仲の良い友達が多く当選したことで余計に卑屈になりました。野外なので音漏れを聞きに何千人もの人が集まったそうです。野外音楽堂のキャパは3千人。それを上回る人が来たと聞きました。私も友人や会社の人に音漏れ参戦に誘われたのですが、腐りすぎてて「どうせ行っても演奏してるところ見られないし余計悲しくなるだけだ」と言って全部断りました。後から聞いたら地方に住んでて同じように入れていない仲良しの友人が東京まで駆けつけててみんなでご飯食べたって言われて・・・「当然来るもんだと思ってたのに当日いなかったからびっくりしちゃって」って言われて愕然。最近のツアーで現場がかぶらなくて、SNSだけのつながりだったから本当にみんなに会いたかったのに。意地張ってる場合じゃなかった。

 

そんなこんなでもう自暴自棄になっててリアアカも見なくなってて、曲も聞かない日々が続きました。後半日程が発表されて一応エントリーはしたけどもう当たらないって思ってた。

……そしたら当たってた。そりゃそうか、キャパがここだけ万単位に近い。ホールツアーじゃない。私は小さい会場でじっくり普段聴けない曲が聞きたかった。やっと当たったのにそんなことしか考えられないくらい卑屈になってました。
でもね…。会社の仲間や他の仲良しのお友達はそれでも当たってなくて。やっぱりみんな心が荒んでて話しかけることもできないし、うかつに当たったよって言えなくてもうこれはこれできつかった。今でもきつい。戦いは続いている。一応当日券にも応募はできるんだけど何せ地元優先で発表が当日の昼12時。日程はほぼ平日という鬼畜なスケジュールなので当たるかわからないチケットのために一日携帯握りしめていく準備だけして待機するしかないのです。キャパはご存じのとおりどの会場でも平均2千人なのでもう宝くじを当てるより厳しい。もう暴れたくなります。

 

こんな戦いを1年も強いられたのです。今回の単独ホールツアーは3月からですが、昨年9月にドーム・スタジアムツアーが終わってからは対バンツアー(顔認証ありのライブハウス)に回られてこれも当然チケットが取れない。どうしても見たければ数か所参加している夏フェスのチケットを譲ってもらうしか方法はなく、行っても単独じゃないから数曲で終わるし、ただ悲しいだけでした。

 


前置きがかなり長くなりましたが、悲しんでる人たちの気持ちも背負って、でも待ちに待った当選だったのでもう胸を張って行ってきました。相方ちゃんとライブに行くのも実に1年ぶり。私は夏フェスにも行きましたが彼女は仕事が忙しくて夏フェスのチケットもドタキャンした位だったので…。ライブに行くのも楽しみですが相方ちゃん(実の妹です)と行くのも楽しみすぎて前日の夜中興奮のあまり体調不良になりました(笑)。

鬼のような話ですが、座席も当日入場する際に電子チケットのQRコードを機械にかざして初めてわかるので入場まで吐き気が止まらずおなかも痛い。開場時間より1時間以上も前に入場列が出来上がり、係員の人がアナウンスで「早く入ってもお座席は事前に決まってますので!」って言ってるけどそういうのはどうでもよくてみんな早く知りたいんですよ席を。アリーナなのか天井なのかわからないからとりあえず無駄にちょっと上げ底した靴履いたり双眼鏡持ったりして無駄な荷物抱えて入ったけど、結果は2階席でした。でもね、前の方だったので死角はなく視界良好で曲を聴かせるセットリストだったのでじっくり楽しむことができました。
芸能人がたくさん来ている様子も見られたしなかなかいい席だったかも。私も相方ちゃんもボーカルさんが好きなわけではないので割と細かいところで死角が発生しがちなんです。ボーカルさんは歌いながらものすごくステージ上を動く人なので他のメンバーにダダかぶりすることもしょっちゅうで「見えない!」ってうっかり口に出してしまうこともあるのですが…。でも今回はすべてがよく見えました。たった一度しか行けないライブで見えない場所があると悲しくなる…


今回はホールツアーの演出を大きい会場にそのまま持ってきたようですが、セットもコンセプトがしっかりしてて(もちろん大げさなセットは組んでません)全体を見るお席だとすごくかわいらしく見えてこれも得した気分になりました。後から気づいたのですが、モニター類が一切ないので2階の天井席の人で双眼鏡のない人は恐らく表情どころか何やってるのかも分からないところがあったんじゃないかな。大きな会場なのにあれはかわいそうでした。注釈席(演出の見づらい席と銘打って代金も千円引きで販売)の人はメンバーの姿も多分見えてないと思う。アリーナツアーでこの会場でやった時は注釈席に必ずモニターあったのに。なんだかな。
じゃニーズと違ってありがたいのは申込みの次点で見切れ席はちゃんと見切れますって言ってくれるし、立ち見席もそうだけど代金安くしてくれてチケット売ってくれること(笑)。最初にじゃニーズで立ち見も指定も同じ扱いって知った時にびっくりしたけども…。


曲は普段盛り上がる曲でもアレンジをかなりシックに抑えてて、それでも意味なくノセてくるメンバーと客の攻防だったり(笑)、普段のライブでは絶対にやらない曲をアコーディオンとサックス、フルートなどでアレンジしたものをやったりと、今までにみたこときいたことのないセットリストやアレンジがほとんどでこれをせめてファンクラブ会員だけは全員いけるような配慮で見せられなかったのかなぁと悲しくもなりました。今回はファンクラブ会員じゃなくても行けたので…。これはすごく価値のあるセットリスト。二十数年間ライブ行き続けてるけどこんなにまだ引き出しあるのか!ってびっくりした。


日本にあるどんなに大きな会場でも埋められる位大人気のバンドなのにそのニーズに合わない位のキャパで演奏したいと願うメンバーの気持ちもすごくよくわかるし、私もちょっと前まではたとえ外れてもそんな小さなホール規模でやってくれるならいつか行けるかもしれないって思って希望を持ちつつ小さいキャパの会場で見てみたいと思ってました。でもやっぱり当たらないし、やっと当たったけど規模の大き目の会場で(贅沢千晩な発言なのは理解してますごめんなさい)、ちっちゃいところで音のよい会場で見てみたいという願いが消されてしまった上、いけない人の方が多いツアーって誰も幸せにならない。苦しいだけ。でもやめろとはいいません。地方回ろうとかいい音を届けたいっていうそういう気遣い(時にはいらない気遣いになってしまうかもだけど)をしてくれるバンド、そうそういないと思う。いろんな形で音を届けてくれるバンドさん、本当にありがたい。
ファンみんなが幸せになれる方法も模索してほしいとは思うけど、普段てんばいやーさんのせいで『行きたい人にチケットが行きわたらない』って怒ってる人いるけど、てんばいやーさんがいなくても行きたい人が本当に行けない世界は出来上がってしまうんです。むしろてんばいやーさんがいた方が行きたい人が行けるんじゃないか(ただしよくないことに手を出さなきゃいけないってリスクはある)って議論にもなってくると思うんだけどさ。もちろんそれは決して肯定しないけど。


今回、朝ドラの主題歌に抜擢されました。ツアー日程の後半から参加した人はフルで曲を聴けるんです。たぶん。(セットリストは毎回ちょっとづつ変わってるらしいのでわからないの。なにせこのバンドさんのファンはそのツアーが終わるまでネタバレ厳禁の世界なのでこんなに行けない人が続出しているのに相変わらずネタバレに厳しい世界も居心地悪いんだけども)朝ドラで流れるのは1番の途中のしかもいいところで終わってるのでこの後を絶対聞いてほしい!って思ってます。もう表現力がないからアレなんだけどマーチングのテンポでリズム隊がメロディー奏でてるんだけど主旋律はアコーディオンっていう難しい構成でいくつも転調します。いつも思うけど複雑な曲いくつもよく作れるなーと思う。歌詞も初聴だからよくわかんないけど、「雨の日はいつまでも続かない、晴れた時にも下を向いてたら空に出てる虹に気が付かないよ、だから上を向いて歩こう」って曲です。
早くリリースされないかな。


じゃにーずと違って独特な世界だけど、バンドメンバーも楽しんでてファンもあの手この手で楽しませてくれてありがたいなと毎年感謝しています。来年は25周年です。今年に限っては魔の年扱いとなってしまったけど、これだけ長く続けてこれるって相当じゃないと無理だよ。本当は途中休んだっていいんだよ。このバンドさんだって病気や活動したくないって理由で何度も休んでるんだよ。具体的な解散の危機だって何度も乗り越えてきたんだよ。続けてくれることに意味があるんだよ・・・。こんなにありがたいと感じた年はなかったです。


来年、大きい会場でボコボコツアーやってくれると思ってます。みんなが幸せになりますように。